《輝く経験者を紹介》【vol.7: 光輝さん】〜 14歳からバレエ留学 ~長期海外生活によって培った価値観〜
◆ このコラム”輝く経験者を紹介”について
帰国子女や海外経験を持った他の人が、どんな働き方をして、どんな生活をしているかインタビューを通してご紹介する、「輝く経験者を紹介/インタビュー」。
輝いて生活しているBeyond Borderのメンバーが、自身のお仕事について、転職・キャリアアップに対する考え方について、普段の生活をどうエンジョイしているかの秘訣を、本サイトにだけにこっそり教えてくれます。
帰国子女あるある、海外留学・赴任経験者の共通の人生の楽しみ方、仕事の取り組み方、ワーク・ライフ・バランスの取り方など、楽しんで読んでください。
第七回目は、14歳からバレエ(踊る方)留学をなさって現在は日本で活躍されている光輝さん(仮称)にお話を伺うことができました!!
(光輝さん)
僕は10歳からバレエを始めて、14歳(中学2年)のときに中央アジアにある国にバレエ留学をしました。
きっかけは日本のバレエスクールのロシア人の先生に「そろそろ海外で男の先生に教えてもらった方がいい」と言われたことです。
こんな感じです。
◆ と・り・あ・え・ず
中学生で単身、ドイツへ
(BB)
まだ中学生ですよね!?その時の心境は?
(光輝さん)
当時日本で教わっていた先生からの薦めでしたし、両親の賛成も得られたので、と・り・あ・え・ず・行ってみようかな、っと思った感じです。
(BB)
私は高校からテニス留学しましたが、行くまでに結構悩みました!やっている競技の環境の違いかも知れませんね。14歳で渡航して、その後は?
(光輝さん)
1年間その国で過ごしたあと、ヨーロッパにある学校に転校しました。
日本のバレエスクールの先生の薦めで、ドイツにあるバレエアカデミーにいる有名な先生に教わりたいと思った為です。
それぞれの国の教育システムの違いで、直ぐに、ドイツのその学校に入れなかったので、一度日本に帰国し、その間に日本の中学校の卒業資格を取りました。
また日本滞在中に必死にドイツ語の勉強もしました。
そして16歳(高校1年)の9月からドイツのバレエアカデミーに2度目の留学をしました。
◆ 生活はドイツ語・英語、学校ではロシア語
がむしゃらに練習
(BB)
なるほど、日本の義務教育は一応修了されているのですね。ドイツにいたときはどの言語を使っていたのですか?
(光輝さん)
日常会話ではドイツ語、英語を使っていました。
バレエの先生がロシア出身の方だったので、先生とはロシア語で会話をしていましたね。
ドイツ語は日本で勉強してから現地に行きましたが、現地でも学校に通い、覚えました。
(BB)
アメリカ留学した私は英語を習得するだけでヒィヒィだったのに、英語にドイツ語にロシア語まで!すごい!!ドイツでの生活はどのようなものでしたか?
(光輝さん)
私のいた地域は遊ぶところがないので、がむしゃらにバレエの練習ばかりしていましたね。
学生にとっては集中して学べる良い環境でした。
また、治安もとても良かったので、その点に関しては親は安心したんじゃないでしょうか。
ただ一人暮らしだったので、食事などもすべて自分でやらなければならず、慣れるまでは少し大変でした。
◆ イギリスの魅力
ドイツのバレエ団に所属!
(BB)
高校留学した人の多くが、ホームステイや寮に住み、掃除洗濯は自分でやるとしても、食事の心配は必要無い場合が多いのに、大変でしたね。ドイツの学校の後は?
(光輝さん)
ドイツのアカデミーを卒業後、ドイツのバレエ団に所属する事が出来ました。
学校を卒業してもバレエ団に所属が確約されているわけでは無いので、運が良かったと思います。
その1年後、より高いレベルと自分の目指すバレエのスタイルを求めて東ヨーロッパのバレエ団へ移りました。
そこで3年間バレエ漬けの生活を送り、去年、日本に帰ってきました。
(BB)
渡り鳥の様に、本当に色々な国にいらっしゃったんですね。そんな中で日本に帰りたいと思ったきっかけは?
(光輝さん)
海外にいるときには、バレエが生活の全てを占めてしまう事が、ちょっと苦痛に感じていたからかもしれません。
寝ても覚めてもバレエの練習に明け暮れる日々で、自分の周りにいる人たちはみんなバレエ関係の人。
そんな中で生活していたので、少し人間関係が上手くいかなかっただけで全てがダメだと感じてしまい辛い時もありました。
それに比べて日本では、バレエをするために寝食するのではなく、生活の一部分としてバレエに向き合うことができました。
海外と日本での、このバレエとの関係性の違いが日本に戻る一番の理由になりますね。
ただ、海外ではそれだけ仕事に拘束されている事と、バレエが歴史的にも文化的にもしっかりと根付いている為に、給料面は日本に比べて良かったです。
◆あとがき
(BB)
海外でバレエを10年近く行なってきたからこそ語れる夢。
海外と日本のバレエをしっかり比較され、これから日本のバレエ界の発展の為に行なっていくべきバレエ教室の姿が見えているようです。
私はこれまでバレエの世界について殆ど知識がありませんでしたが、日本の国の中から日本の現状を見る事と、外から見る事には、どんな分野でも世界でも大きな違いがあるように思えます。
日本から海外へ留学する人の数は30年前から10年前までは急速に増え、その後は減速していましたが、ようやく下げ止まり、緩やかな増加に転じはじめました。
日本からの留学生の多くは大学や社会人の大学院留学が占め、国の政策でやっと高校留学や大学交換留学の数が増えてきた状態です。
その中で、光輝さんは14歳にして単身で海外へ渡りました。
果たして私は、あなたは14歳のとき同じような決断ができましたか?
インタビューの中で、留学中は目の前のことに必死で、しがみ付くのが精一杯だったと語っていらっしゃいましたが、必死になりながらも常に将来について考え、先の道を自分で選択し続けてきた人の強さと確固たる自信がとても魅力的でした。
チャレンジ精神や目標を持って海外で生活すること。
やはり、これこそが価値観を育て、自己を成長させる海外経験の素晴らしさだと、改めて感じたように思います。
読者の皆様:ご意見、ご感想がありましたら是非、投稿してください。また、これからカナダ留学を開始されるヨウコさんへの応援メッセージもお待ちしております。
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