《お役立ち情報》Vol6 拡大する”中途採用”の機会〜成功者たちの声
拡大する「中途採用」枠
キャリアアップの一手段である「転職」。人材不足で企業が中途採用を拡大する中、時流に乗って年収アップや志望業界への転職を果たした20~30代の若手ビジネスパーソンも少なくない。転職希望者に追い風が吹くが、どのように転職活動に取り組めばいいのだろうか。最近1年間に実際に転職した人たちに、活動のポイントや採用に至った秘訣を聞いた。
昨年、IT(情報技術)企業から転職。大学卒業後、システム開発の会社でITの技能を磨いてきたが、求人倍率が高まり「志望していたコンサルに転じる好機」と判断、2014年9月に転職活動を始めた。
「働きながらだと時間的にも体力的にも厳しい」と、転職支援サービスを活用。約10社で面接し、3社の内定を得た。応募にあたっては「その会社の考え方と自分の価値観の擦り合わせ」に時間を割いたという。会社のホームページなどで得られる情報だけでなく、説明会にも意欲的に出席して担当者に話を聞くことを欠かさなかった。
面接前に提出する職務経歴書は「ありのままを書くことを心がけた」。1カ月しか担当しなかったプロジェクトリーダーの仕事も「アピール度は低くてもそのまま書いた」。その代わり、面接では自分の考え方や何をやってきたかを具体的に話すようにしたという。
「面接など思っていたよりスムーズに進んだ」と話すのは、わずか1カ月で転職先が決まったため。IT業界で7年半、システム開発の仕事をしていた柏木さんは昨年7月末に転職支援サイトに登録。8月初旬に興味のあったファッション関連の企業約10社と面接し、ほどなくに採用された。
IT人材はいまや様々な業界で引っ張りだこ。それでも柏木さんは経歴書に、使えるプログラミング言語や「何年から何年まで何をしていた」といった細かな経歴を書き込むなど、アピールに余念がなかった。
さらに技術を持っているというだけでなく、ファッションや海外旅行が好きであることなど「いかに自分が会社に合っているかを訴えた」。そのかいあって「希望通りの業界で、年収も前職と同じ水準を維持できた」。
この女性は前職に比べ年収が2割増えたという。前職も化学メーカーの海外営業で、転職を考えたのは「社内にロールモデルとなる人がいなかった」ことが背景にある。また、「年収増と、より大きい企業で自分の力を試してみたいとも思った」。
この女性は14年にも転職活動を経験したが、内定を得られなかった。「業界を絞らず活動したのが敗因」と考え、今回は化学メーカー業界に集中。英語と中国語を話せる語学力と海外企業との取引経験をアピールしたのが功を奏したようだ。
昨年11月に素材メーカーの営業から人材サービス会社の営業へ転じた27歳の男性は、面接で埋没しないよう普段の営業で実践しているプレゼン方法でアピールした。
素材メーカーの仕事は他業界の人には複雑でわかりにくいと見られがちで、仕事の中身をアピールしづらい。そこで、「営業先でもわかりやすいと好評だった」パワーポイントやフォトショップを使ったイメージ図などを駆使したプレゼン資料を持ち込んだ。約15社の面接を受け2社で内定を獲得。年収も前職より3割ほど増えたという。
参考
日本経済新聞
成功する転職(上) 私の秘訣
興味に合う業種選択/海外取引の経験訴え
2016/2/2付
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